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雨の予報も吹き飛んだ11月7日(日)、認定NPO法人《コクレオの森》主催の、のせでんアートライン地域プロジェクトの1つ『‵みんなでつくる′1日がっこうと里山ロハス』に参加してきました。その様子をレポートします。
会場最寄り駅の妙見口駅
開催場所は、能勢電鉄妙見線の終着駅『妙見口駅』近くの、吉川自治会館。地域の公民館として日頃いろいろな活動が行われている場所です。能勢電鉄の終着駅、妙見口駅。ここは大阪では最北端の鉄道の駅です。まわりには里山風景が広がっています。ホームからは、のせでんアートライン2021に参加のアート作品や過去の作品を見ることができます。
妙見口駅は能勢妙見山への登山口となっていて、特に土日祝日はハイキング姿の人がたくさん乗降されます。駅前には観光案内所もあり、今日もたくさんの人でにぎわっていました。駅前には、のせでんアートラインの案内所が設営されていました。『1日がっこう里山ロハス』会場の自治会館は、ここから徒歩5分ほどです。
タイトルの“ロハス”って一体何だろう?と、ちょっと調べてみました。『ロハス』とは「Lifestyles of Health and Sustainability」の略で、訳すと「健康で持続可能な生活様式」。 最近よく耳にするSGDsにも関連しているようで、イベントのチラシによると『ここには生活の知恵がある。スローフードやフェアトレード、有機野菜のお店など、カラダにも地球にもやさしいショップが大集合。楽しい音楽イベントやワークショップなども盛りだくさん。自然あふれる里山でずっと暮らすためには、まず何から始めたらいいんだろう。町のみんなで考える学びと知恵のイベントです』……これはきっと楽しいイベントに違いない! とわくわくしながら会場へと向かいました☆
イベントのオープニング
少し早めに到着したので、『1日がっこう』開始前の様子を見学することができました。大勢のみなさん……『認定NPO法人コクレオの森』のスタッフさん、今日の1日がっこうの先生がた、出店するお店のスタッフさん、など自治会館の駐車場に丸く集まってのオープニングミーティングが開かれていました。
大勢の人々に支えられてのイベントなのだなあと、ちょっと驚きました。きっと、このみなさんのパワーが、今日の雨の天気予報を吹っ飛ばしたんですね! それぞれの自己紹介が終わると、開始時刻の10時。おっと、受付にはもう来場者の列ができていました。
午前の部、5コマの“授業”
パンフレットを見ると学校の時間割に当たる“タイムスケジュール”には、今日1日で11のコマがありました。普通の学校で言うと授業のような感じでしょうか。まず午前の部(10:00~12:00)には、Aルーム《親子で「自分らしさ」発見ワーク》、Bルーム《いつまでも住み続ける町“豊能町”》 《福祉向上と地域活性》、Cルーム《魔法つかいからのプレゼント》 《Toyono Woman》の5コマが、自治会館2階の3つの部屋で開かれました。そのうち、いくつか覗いてみたものを紹介します。
●親子で「自分らしさ」発見ワーク(市民団体とよのわたし研究室)
●魔法つかいからのプレゼント(オカンバレエ団)
●いつまでも住み続ける町“豊能町” (ケアプランセンター祥雲館)
こちらには、私も参加させてもらいました。ケアセンター祥雲館についての説明の後、介護予防体操ワンセット、脳トレクイズ、最後に「将来歳をとりつつどんなことをやってみたいか」をそれぞれ付箋紙に書いてプチ発表、と盛りだくさんの内容でした。
1階の和室も、色とりどり!
自治会館は1階に広い和室があります。そちらを覗いてみると、たくさんのブースが並び、それぞれ個性豊かな出店をされていました。
お昼の休憩時間
自治会館の駐車場にはたくさんのテントが並び、それぞれお店が趣向を凝らしていました。お昼近くなってお腹もすいてきましたので、今度はテントの方をのぞいてみました。
●株式会社 能勢・豊能まちづくり(手回し発電などの体験型展示、でんきの申し込み受付)
●コクレオの森 箕面こどもの森学園(ワークショップ)
たくさんのパーツが机の上にいっぱい! 何を作ってもいいワークショップに、子どもたちは夢中で手を動かしていました。
●福祉・農業・観光・高齢者 かめの家 (手作りクッキーやおにぎりの販売)
すでにおにぎりは売り切れでした。今日のスタッフさんのお弁当も担当されているとのこと。手前にある箒は、今年『かめの家』のみなさんが畑で育てられたコキアを収穫して作られたそうです。
●フェアトレード雑貨 エスペーロ能勢 (アジア・アフリカ・中南米からのフェアトレード商品販売)
能勢にある、カフェランチもされているお店です。ぜひ一度たずねてみたいお店の1つです。
●森のようちえん きららの森のいえin能勢 (ハニカム蜜蠟と木の燭台クラフト体験と手作り品販売)
ワークショップの素材として集められたたくさんの木の実が魅力的でした。
●能勢銀寄 (能勢の産物にこだわった安心安全な糀食品・酢食品・お菓子、自然農法野菜販売)
●無添加手作りパン屋さん たるてぃーぬ (北海道産小麦100%を使った優しいパン)
このあと、間もなく完売に……。何とか2個ゲットできました(笑)。
●体に良いコーヒー Bean to bar at home (その場で焙煎したコーヒーと豆から手作りチョコ販売)
コロナ禍の影響が尾を引いていて、“液体”の販売はできないという決まりの中、生のコーヒー豆や道具なども見せながら、煎りたてのコーヒーを自分でドリップするという趣のあるお店になっていました。店主さんの元気な笑顔が光っていました。
音楽……まさに“音を楽しむ”
しばらくすると、優しいギターの音色と歌声が聞こえてきました。
さらに、にぎやかに太鼓の演奏も繰り広げられました。
午後の部、6コマの“授業”
13:00からは午後の部が始まりました。2階の3つの部屋では、Aルーム《プログラミングを学ぼう!》 《自分新聞をつくろう》、 Bルーム《食べられる雑草講座》 《チリメンモンスターを探そう!》、Cルーム《世界の歌を聴いてみよう》 《かわいいチターハープ演奏体験》の6コマです。どのコマも定員いっぱいの開催で、私自身がどっぷり参加することはかないませんでしたが、ちょこっとずつ覗いてみることができた時の写真でその様子をご覧ください。
●プログラミングを学ぼう!(Good_at プロジェクト)
●じぶん新聞をつくろう(大学堂株式会社 相澤由依)
●食べられる雑草講座(ざっそうカフェ店主 あゆみん)
●チリメンモンスターをさがそう!(箕面こどもの森学園 めーめー)
●世界の歌を聴いてみよう(とよのにほんご 白瀧慎里子)
●かわいいチターハープ演奏体験(かわいいチターハープ楽団ライラ)
『1日がっこう』に参加して、ふと感じたこと
この日、何人かのスタッフの方とおしゃべりさせていただいたのですが、ほとんどがコクレオの森箕面こどもの森学園の保護者の方でした。どなたもこの日のイベントを楽しみながら生き生きと活躍しておられ、コクレオの森が、子どもだけための森ではなく、大人のための森でもあり、子育ての森でもあり、さらにはミライをも視野に入れた森であるという印象を強く受けました。スタッフ作業の合間には、A~Cルームで開かれた授業にも参加している方もいて、ここ豊能町に親しみを持ってくださっている様子もわかって、豊能町民の1人としてうれしくなりました。箕面こどもの森学園のみなさんが、大きなイベントを引き連れて豊能町に遊びに来てくれたんだ……と感じました。
また、“がっこう”についてもあらためて考えるきっかけになりました。戦後から続いてきたマンモス学校&一斉授業の時代は遠く過ぎ去り、子どもの数は減少、複雑化する社会、さらにこのコロナ禍……子どもだけでなく大人も、本当に幸せを感じながら生きていくには、今の学校では難しいのではないかと、誰もが気付いているはずです。では具体的にどう改善すればいいのか。どんな学校を作れば、どんな教育をすれば、これから日本で、いや世界で、この地球上で人類が幸せに生き続けて行けるのだろうか。テーマは壮大になってしまいますが、そのために大きな1歩を踏み出しているのが、このコクレオの森さんなのではないかと思いました。
終わりに……
最初に引用したチラシの言葉通り、本当に“盛りだくさん”なイベントでした。ほぼ10時~15時の開催時間いっぱい滞在させていただきましたが、どのコマも、どのテントも奥が深く、到底すべての楽しさや素晴らしさを取材しきることはできなかったと思います。でも、この『1日がっこう』を企画し実行に携わったみなさんがとても生き生きとしていたことや、私を含め参加していた大勢の人々がとても楽しそうに過ごしていたことが、少しでもお伝えできたかなと思います。
会場の自治会館前の広場に設営された、のせでんアートライン2021参加作品に見送られ、『1日がっこう里山ロハス』を後にしました。
取材日・2021/11/7
文/写真/取材・とよレポみほ☆