のせでんアートライン2019 避難訓練

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避難訓練

2018年夏、大きな揺れと食器が割れる音で目が覚めました。すぐに「外に逃げなければ」と考えました。しかし、シャツもズボンも身につけていなかった私は同時に「裸で外に出てもいいのか」と考えて躊躇していました。私にとっての危機は「たとえパンツ姿だったとしても、余裕で外に脱出する」という瞬発的な思考が備わっていなかったことでした。知らないうちに自分の身体にまとわりついた習慣や認識、世の中で生み出されている空気感や規則性からいつどんな場所にいても身軽に回避するための、思考や経路を探る“避難訓練”が必要だと感じました。のせでんアートライン2019「避難訓練」は、能勢電鉄(通称のせでん)に乗って途中下車を繰り返しながら 、その先に無数に伸びた“経路”をひたすらに歩いて巡る芸術祭です。のせでん沿線は、今も活発に人々が行き交う街並み、あまりにも豊かな生態系と多様な信仰が残る山間部など、それぞれ異なる特徴をもつ風景が絶妙な距離感で接し合っています。8組のアーティストは、のせでん沿線地域を歩き、さまざまな場所を訪れ、人のみならず動植物の声に耳を傾けてきました。この地域を構成する街や自然、コミュニティを新たな視点でつなぎ合わせ、生み出された8通りの“避難訓練”。作品が問いかける危機は何なのか、何に備えているのか、ぜひこの土地を歩きながら考えてみてください。また、この地域性を活かし育んできた団体や個人による12の地域プロジェクトは、訪れるかもしれない困難から軽やかに回避する未来への経路を、日常の延長線上に予感させてくれるはずです。アートを巡り歩きながら思考し、新たな視点を獲得する体験を、この地を訪れるみなさまと共有することが、のせでんアートライン2019が目指す“避難訓練”です。 アートプロデューサー 前田文化

【のせでんアートラインの楽しみ方】
展示会場は自然豊かな里山や住宅街にあります。次の点にご留意いただきながら、鑑賞をお楽しみください。◯展示ルートには舗装されていない道があります。山歩きに適した靴や服装でご来場ください。◯外灯のない道があります。午後にご来場する場合はヘッドランプや懐中電灯のご持参をおすすめします。◯山歩きの際は有害な植物や野生動物など自然のリスクに十分ご注意ください。◯鑑賞ルートや登山道に指定された道以外は、危険ですので立ち入らないでください。(秋は猟期に入ります)◯一部の作品を除き撮影は可能ですが、地域住民のプライバシーに配慮し、交通状況に注意して撮影してください。 他、近隣住民の迷惑となる行為はおやめください。◯ごみは各自でお持ち帰りください。◯タバコは許可された場所で吸ってください。◯展示場所等をめぐる際に発生した事故、盗難等は主催者・会場は一切責任を負いません。各自で十分ご注意ください。

地域について

兵庫と大阪をまたぐのせでん沿線地域(川西市、猪名川町、豊能町、能勢町)には、都市部近郊ながら昔からの原風景が広がり、特に川西市黒川地区の里山は「日本を代表する里山」と称されています。
また、地域には1200 年続く北極星信仰の聖地・能勢妙見山があります。のせでんは、全国から妙見山へ詣る人々の足として、1960 年代以降は沿線に広がったニュータウンから都市へ人を運ぶ足として、今も昔も地域の社会基盤の役割を果たしています。近年、少子高齢化や大規模な自然災害といった社会の変化に直面し、どのようにまちと自然と人間が共生し、伝統文化を継承していくのかが問われています。今後100 年を見据えた持続可能なまちづくりについて、のせでんアートラインは地域と共に考え、取り組んでいきます。

のせでんアートライン2019

会期
1026土曜日1124日曜日
会場
川西能勢口駅〜妙見口駅、能勢妙見山一帯

地域とアーティストが一体となってつくる2 年に 一 度の芸術祭です。アート、鉄道、地域のコラボレーションによって生まれる新たな人の流れと交わりが、地域社会に変化をもたらし、 都市の周縁部としてではない新たな地域像や共同体のイメージを作り出すことをめざします。

総合プロデューサー
藤村 滋弘
プロジェクトマネージャー
前田 展広
[アートプロデュースチーム]
アートプロデューサー
前田文化
企画アドバイザー
林暁甫(インビジブル)
アートコーディネーター
内山幸子
コミュニケーションディレクター
川那辺香乃(BRDG)
地域リサーチディレクター・ドラマトゥルク
谷竜一
海外渉外ディレクター
向井麻里
テクニカルディレクター
小西由悟(たま製作所)
アートマネージャー
西口由梨、はがみちこ
[地域ブランディングチーム]
地域ブランディングプロデューサー
大森淳平
地域ブランディングマネージャー
前田展広
コミュニティ・オーガナイザー
友井隆之
地域コーディネーター
宇都宮正宗、宇都宮頼子、田中郁后
編集・ライター
田中郁后
グラフィックデザイン
paragram
webデザイン
ROCA
ロゴデザイン
三重野 龍
PRディレクター
田原奈央子
広報
樋野香織(合同会社バクー)
事務局
内山幸子、仲川あい
主催
のせでんアートライン妙見の森実行委員会 実行委員長:三好庸隆(武庫川女子大学教授)
[構成:能勢電鉄株式会社、兵庫県、大阪府、川西市、猪名川町、豊能町、能勢町、宝塚大学]
共催
阪急阪神ホールディングス株式会社
助成
公益財団法人関西・大阪21世紀協会
公益財団法人 福武財団
オランダ王国大使館
協賛
京都るり渓温泉
清田軌道工業株式会社
JFEエンジニアリング株式会社
飛島建設株式会社、能勢妙見山
株式会社播万
HEAVEN DUO Co.,Ltd.
株式会社ミツワ
株式会社森組
協力
株式会社坂井建築事務所
ダイドードリンコ株式会社
株式会社中山工務店
兵庫県立美術館
後援
兵庫県教育委員会
大阪府教育委員会
川西市教育委員会
猪名川町教育委員会
豊能町教育委員会
能勢町教育委員会
公益社団法人ひょうごツーリズム協会
公益財団法人大阪観光局
川西市観光協会
猪名川町観光協会
豊能町観光協会
能勢町観光協会
能勢妙見山観光協会
朝日新聞阪神支局
神戸新聞社
産経新聞大阪本社
読売新聞阪神支局
毎日新聞阪神支局
日本経済新聞社神戸支社
NHK神戸放送局
関西テレビ放送
サンテレビジョン
毎日放送、読売テレビ
ラジオ関西
在日メキシコ大使館
台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター

CONTACT

のせでんアートライン2019事務局

info@noseden-artline.com
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