COLUMN
レポート2019/11/29
【地域プロジェクト】野間の大ケヤキと星空を楽しむ、ホット麦茶とお茶漬けの会 開催レポート
能勢町にある野間の大ケヤキ。今回のプロジェクト会場は、そのすぐそばの古民家。あたりは日も暮れて、すっかり闇に包まれています。見上げると、昼間の晴れ渡った空そのままに、澄みきった空に星が輝いています。
「ホット麦茶とお茶漬けの会」ということで、古民家の中にお邪魔してみると……。中ではたくさんの人たちが、すでに楽しそうに話しながら食事の準備をしているところ。庭では、今回の主役、麦を焙煎する準備が始まっていました。
このプロジェクトの主催は、「一反三畝(いったんさんせ)」の代表・向井努さん。向井さんは「みさご珈琲」を経営するコーヒーマイスターであり、「能勢ブリュワリー創設プロジェクト」の立ち上げメンバーでもあります。このプロジェクトでは、クラフトビールを造り、新しい産業や文化を生み出したいと考えておられます。
そこで今回は、ビールにとってとても大切な原料である麦を使い、焙煎から始めて麦茶を作り、その麦茶でお茶漬けを食べるという参加型ワークショップの開催となりました。
まず、麦の焙煎の様子がこちら!
コーヒーの網焼き焙煎と同じ要領で、コンロの上で、網を振っています。ちょうどマラカスのような音で「ジャッ、ジャッ、ジャッ」とリズムよく振り続けます。
12~13分ほどで、このとおり。ジャンジャジャーン!
あたりにとても香ばしい匂いが漂っています! 試しに少し手にとって食べてみると……。
「んっこれは! 美味しい麦茶の味っ! (当たり前か(笑))」
もともとの麦はというと、こんな風に白い。
家の中に入ると、ワークショップの説明とそれぞれの自己紹介が始まります。(正面奥の男性が、向井さん)
参加者の皆さんは地元・能勢町の方を中心に、川西市や豊能町の近隣地域、少し遠方では八尾市、京都から来られた方もありました。
皆さんの距離感が少し縮まったタイミングでで、熱々の麦茶ができあがりました。それぞれのグラスに注いでいきます。
そして、お待ちかね! みんなで「カンパーイ!」
こうして焙煎するところから作った麦茶の味は、やっぱり格別! 温かい湯気とともに、独特の香りが鼻腔に広がり、とっても贅沢な味がします!
続いて、今日のメインディッシュであるお茶漬けを作ります。それぞれご飯を入れたどんぶりに、思い思いのお漬け物や具をのせて、熱々の麦茶を注いでみると……。
美味しそうな熱々の麦茶のお茶漬けが完成! さっきまでワイワイとにぎやかだったのが、みんな黙々と食べています!
どんどんおかわりをする方も……。
ここからはもう、各地から取り寄せたクラフトビールや能勢のお酒を飲みながら、これからの能勢の未来やクラフトビールへの夢を語る会にそれぞれが突入しはじめます!
向井さんは、地元・能勢で生産された麦、冷涼な気候から生み出される清冽な水、ホップ、そして野間の大ケヤキから採取した酵母で作るクラフトビールの夢を熱く語っておられました。他の参加者の皆さんも、能勢の日本酒「秋鹿」の話から、能勢の現在と未来、地域のまちづくりやアートなど、いろんな話に花が咲いています。
こうして夜は更けてゆき、近い将来実現するであろう能勢クラフトビールブリュワリーの夢を、きらめく星に重ねながら、澄みわたる夜空をいつまでも見上げるのでした。
取材日・2019/11/23
文/写真/取材・浅海毅/嶺倉栄
協力・一反三畝