行灯作りワークショップ

まだ明るい時間に会場に到着した私たちは、早速のせでんアートライン2017アートプロデューサー友井隆之氏による行灯作りワークショップへ向かいました。

ワークショップの会場を訪れると、そこには既にたくさんの個性豊かな行灯たちが。今回はこのワークショップで作った行灯が、夕刻の玄関に灯りの輪を描きます。

様々な作品を目にした子どもたちは早速インスピレーションが湧いたのか、行灯作りを始めました。

　

大賑わいの飲食ブースとワークショップコーナー

会場内にはジビエ料理やふわふわのパン、おしるこにビーフンなど美味しいごちそうが盛りだくさん！　美味しいものを食べると自然と笑顔がこぼれ、楽しい会話があちらこちらから聞こえてきましたよ。
　

たくさんのごちそうの中から、私は鹿肉の赤ワイン煮込みを頂きました。初めて食べた鹿肉は口の中でホロホロとほどけ、あっという間に完食！　ごちそうさまでした。
　

ワークショップコーナーでは、リボンのヘアゴム作りの体験も行いました。リボンの生地を選ぶのもパーツ選びも即断即決の娘。あっという間にヘアゴムも完成し、宝物がまたひとつ増えました。
　

豊能町在住のキャンドル作家いりえのアトリエさんによる温かいグリーンティーを頂きました。初めて見る茶筅のシャカシャカに娘は興味津々！

いりえさんのインスタレーションでは、まるで秋から冬へ移り行く山の中を散策しているように床一面の落ち葉が敷き詰められ、南天やムクゲ、そしていりえさんが制作されているろうそくの灯りが辺りをあたたかく包み込んでいる様でした。
　
　

影絵劇団おととえ座による影絵公演

２階に上がるとホールではNPO法人おととえ座による公演が行われてました。NPO法人おととえ座は豊能町や能勢町に住む主婦たちによって2012年に立ち上げられた影絵劇団。バイオリンやチェロ、キーボードなどによる生演奏と幻想的な影絵が大変人気で、近隣の学校や幼稚園、保育所、福祉施設などで公演をされています。
　

この日の演目は豊能町切畑地区に伝わる民話をもとに制作された「法性寺の影ひき地蔵さん」とグリム童話でお馴染みの「ブレーメンの音楽隊」

いつもは賑やかな子どもたちも公演が始まると、美しい世界にぐっと引き込まれたのか真剣なまなざしで見つめていました。
　
　

プロジェクションマッピング

影絵の公演が終われば今度は再び1階へ。施設の1階にある大きな白い壁にプロジェクションマッピングの投影が始まりました。プロジェクションマッピングを制作されたのは豊能町にお住まいのお父さん。子ども心をつかむ工夫が散りばめられた作品に会場が盛り上がっていました。

豊能町のゆるきゃら「とよのん」が登場。 とよのんが豊能町のあちらこちらにお出掛けする様子に、会場にいたちびっ子たちは「ここ知ってる！　行ったことある！」と大喜びの様子でした！
　
　

みんなの行灯が光の輪に

プロジェクションマッピングが終わるころには少しずつ日が暮れ始め、行灯が灯り始めました。

澄み渡る空気の中、ろうそくが揺らめき、情緒的な空間になっています。一つひとつのろうそくの灯りは決して明るくはありませんが、でもなぜだかほんのり温かく感じる行灯をたくさんの方々が思い思いに楽しまれていました。

影絵やろうそく、プロジェクションマッピング、そして行灯と、様々な光と影を楽しんだ一日もおしまい。吉川の夜に少し冷えた子どもたちの手を繋ぎ「おうどん食べてあったまろか」と、なんだかほかほかした気持ちで家路に着きました。
　
　

取材日・2019/11/17
文・東好美
写真・東好美／滝本弥生
取材・東好美